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「タイムパトロール」と聞くと何が思い浮かぶでしょう。
多くの人が大長編ドラえもんに出てくる人達といった感じでしょうか。
ドラえもんのラストに出てくるタイムパトロールといえば、白い空飛ぶ潜水艦見たいのに乗って、タイムトラベラーによる犯罪を裁く組織といった感じですね。しかし、「TPぼん」のタイムパトロールは違います。
TPぼんのタイムパトロールは、過去に不慮の死を遂げた者で、なおかつ生存しても歴史の流れに影響しない者を選定し救助活動を行う組織です。解りやすくいえば、様々な時代へ赴き殺されてしまいそうな人をコッソリ逃がしてあげたりするのですね。
TPぼんの主人公、並平凡が偶然TP隊のリームに出会ってしまう所からお話は始まります。TP隊は人助けする組織かと思いきや、陰の組織であるためTP隊の存在に気づいた人間を歴史の保護のため容赦なく消すという恐ろしい規則の元行動しています。当然、ぼんも消されてしまいそうになるわけですが、実はぼんは歴史の流れに関与していることが判明し、困ったTP隊は、ぼんを隊員に任命してしまいます。
TP隊の一員となったぼんは、初めはリームと一緒に見習いとして行動し、後に正規隊員として安川ユミ子をパートナーにしてTP活動を行います。
この作品は作者が藤子・F・不二雄先生であるため、明るくコミカルなお話なのかなと思って読むと衝撃を受けることになります。大まかにお話を語る上では旨く伝わりませんが、ぼんが冒険する先はイケニエを栄誉とする古代の世界だったり、串刺しという残酷な処刑を行うことで恐れられ吸血鬼の元となったブラド公爵の城だったり、平家討伐が行われた壇ノ浦だったり、すべてを失い荒れ果てた未来の地球だったりと常に危険が伴います。非常に人間味溢れて、読んでいてハラハラドキドキすること間違いありません。
近年の放送規制などの流れを考えると、現代にこの作品の魅力を伝えることは難しいかもしれません。しかし、藤子・F・不二雄先生の漫画の本当の面白さがこの作品には詰められていると思います。表面的な表現での冒険ではなく、読む側をストーリーに引き込む力がこの作品にはあります。
ドラえもんでも、のび太が真剣なまなざしで漫画を読んでるシーンがありますが、おそらくこの作品を読めば誰もがそんな表情になってると思います。
古い漫画の中にはメッセージ性の強いものが数多くあります。こういった作品に触れずに大人になった人や、触れる機会を得ない少年は人生を損していると思いますよ。自分の感受性を高める意味でも是非読んで見てほしい作品ですね。
作者没のため未完ですがね…
リームの魅力を思い出したので、また読んでみたくなりましたよ。
気が強すぎなユミ子君とは違った魅力がリームにはありましたね。
T・P(タイムパトロール)ぼん (1)
T・P(タイムパトロール)ぼん (2)
T・P(タイムパトロール)ぼん (3)
T・P(タイムパトロール)ぼん (4)
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