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「長い渡り廊下であの人と すれちがう度 心臓が止まる〜♪」
この曲を聴くとあの頃を思い出して涙するのが、私の世代とちょっと上の世代。


ハイスクール!奇面組」は1985年から2年に渡り、土曜日のゴールデンタイムに放映されていた伝説的な学園コメディです。当時の土曜日のゴールデンと言えば、「巨泉のクイズダービー!!」が非常に有名ですが、このクイズダービーとほぼ互角の視聴率競争を演じ、平均視聴率は全86回で19.2%とアニメのなかではトップクラスの視聴率を記録しました。いまから20年も前の作品ですが、当時の私ぐらいの年齢層のほとんどが見ていた番組ということで多くの人の記憶に残る作品なのですよね。


『奇面組』とは、一堂零(いちどう れい)をはじめとする、冷越豪(れいえつ ごう)・出瀬潔(しゅっせ きよし)・大間仁(だいま じん)・物星大(ものほし だい)の変な顔の5人組です。5人はそれぞれ、変態・豪快・スケベ・大食い・オカマとかなりの変人奇人の特徴があるのですが、それを逆に個性として珍事を繰る広げるのですね。登場するキャラは、みんな個性的でヒロインの河川唯(かわ ゆい)やその親友の宇留千絵(うる ちえ)、運動が得意な雲童塊(うんどう かい)などみんな名前がキャラクターの性格を現している語呂になっているのです。

ストーリーとしては、大体『新キャラ登場⇒いじりor対決』みたいな流れが多いギャグマンガなのですが、この「ハイスクール!奇面組」がほかとは違うところは、ギャグマンガであるにもかかわらず連載年数に応じて年を取るのですね。同時期にジャンプで連載していた「きまぐれオレンジロード」のように学園ストーリーを中心とした作品でも、ラブコメなどでは年を取るというのは良くあるのですが、一話完結が多いギャグマンガでは普通は「サザエさん」や「ドラえもん」のようになんども同じ年を繰り返すグルグル漫画的な展開となることが多いのですよ。「ハイスクール!奇面組」の前には、「3年奇面組」(全6巻)が連載されており、中学生から高校卒業するまでが描かれています。とはいえ大人気連載だった為、1982年から1987年まで5年間に渡る連載で、何度か3年生卒業まで行ってしまいますが、作者がタイムマシーンで一年前に戻ると言う苦肉の策で高校生を続けていましたよ。最後にはそれぞれの未来へと歩み始めます。




『奇面組』のお話をする上で必ずはずせないのが漫画版の最終回ですね。

『奇面組』を呼んだことがない人でも、最終回の展開が衝撃的だったということをどこかで聞いた事があるのではないでしょうか。当時はもちろんですが、今でも大きく議論が分かれる伝説的な最終回となりました。読んだことがない方の為に、以下に簡単に間ためて見ましたよ。



また桜の咲く季節となりました。
前回までの話とは打って変わって卒業後の3月のお話になっています。

唯が父の板造と桜をみながらこの街に越してきた頃の事をお話していると、千絵が家に訪れてお花見をする事にするのですね。そこに奇面組のメンバーもやってきて、お酒を飲みながら(奇面組は3浪2浪の集まりなので20歳超えてます)卒業後のこれからについてのお話をします。豪くんは叔父さんの酒屋を継いで、潔くんは実家の銭湯を継ぎます。仁くんは調理師専門学校に、大くんと千絵は服飾専門学校に進学を目指します。唯は保母さんを目指すのですが、零は何も考えてませんでした。


そして、5年後…

kimen01.JPG


唯は保母さんになり、町をあるいてると卒業後に話していた夢をかなえた奇面組メンバーや千絵に会います、みんなの性格は相変わらずと言った感じです。そこに零が偶然を装って、座布団を持ちながら自転車で登場し、「グーゼンだね。よかったら後ろに乗っていかないか。」と誘います。唯は自転車の後ろに座りながら風を感じているのですが、その後真っ白いコマがあったと思ったら…

kimen02.JPG


なぜかいつの間にか中学校の教室に居ますよ。Σ(゚Д゚;≡;゚д゚) ?
そして…

kimen03.JPG


「そ、それじゃ零さんたちは…一応高校のみんなは…
  アレはみんな私の空想だったの?  ……」

!!!!!!!?


アレだけいろんなことがあって、個性的なたくさんのキャラクターが居て、7年もの間連載していてそれはすべて空想という展開!!

当時の人が「夢オチ」かと思うのも少し解る展開ではあります。
実際大人気のうちに終了してしまったこの作品のラストが、この「夢オチ」のような展開に当時の読者に大きな衝撃を与えました。しかし、このラストにはきちんと意味が込められているのですよ。実はこのラスト、その直前までのお話とは時系列が違っていて、ラストの部分こそがすべての始まりでこれから起こる事を「予知夢」のような形で見ていたのですね。上でも述べてありますように、新沢先生は同じ年をグルグルめぐる展開は本当は非常に嫌っていました。だからこそ、3年生を何度か描かなければいけなくなった時、その前の3年生時代とは全く違う3年生時代を描き続けていました。

最後にあの展開にしたのは、「いままでのは空想」という意味合いではなく「最初に戻ってみてこれから起こる事」に対する『希望』が込められていたのですね。残念な事に、作者の意図はほとんどの人に伝わりずらかった為、コミックス版ではトイレに向かってそのまま終了だったのが、文庫版ではラストに奇面組らしき影が近づいてくるところで終わります。

時系列をならべてみると、
『あの最終回』 ⇒ 『3年奇面組』 ⇒ 『ハイスクール!奇面組』 ⇒ 『それぞれの未来へ』
と、いった感じになるのでしょうね。
いろんな答えがあるようなので、これもその一つということで…


人に合わせて 器用に生きる人たちがいる
自分をいつわらず 無器用に生きる人たちがいる
どちらが幸せなのか 今のわたしにはわからない

だけど…

できるものなら たった一度でいいから 自分を輝かせてみたいと思う
「奇面組」はただの空想だったのかもしれない
でもわたしは信じたい 彼らはきっといると

ほら!今にもあのかどからみんながかけてくるような気がするでしょ

ほら!今にも



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